表紙の変遷

月刊日本橋の顔ともいえる表紙。
歴代表紙で振り返る三十余年……
懐かしいあの顔、この顔……。

◆日本橋美人の写真

昭和54年4月~55年3月

『プラザ日本橋』として誕生した月刊日本橋。創刊から一年間はこのタイトルで、形も今より少し大きめのタテ型、そして表紙を飾ってくれたのが、日本橋在住・在勤の“日本橋美人”。創刊号にご登場は、当時第一勧業銀行八重洲口支店にお勤めだった女性。やさしい癒し系の笑顔が素敵です。▽

◆宮永岳彦

昭和55年4月~58年3月

三越さんの肝煎りで、芸術院会員でもあった故宮永岳彦氏の美人画(書き下ろし)が表紙に。光と影の華麗なる宮永芸術が、日本橋を彩りました。▽

◆大西重成

昭和61年4月~63年3月 イラストレーター、造形作家の大西重成氏。レコードジャケット、テレビ番組のオープニングデザインなども手掛ける大西氏のイラストで、表紙もポップに!▽

◆横尾忠則

平成元年4月~2年3月 アート界を走り続ける、世界の横尾忠則氏。毎月、横尾氏自身のインスピレーションで、表紙になる作品を決定。次は何が出てくるか……ワクワクドキドキの一年間でした。▽

◆沢野ひとし

平成4年4月~5年3月 エッセイも手掛けるイラストレーター、ワニ眼画伯こと沢野ひとし氏。こちらも銅版画で、それまでの作品を一杯に使うパターンを脱し、作品のバックに色を配しました。▽

◆林 静一

昭和58年4月~61年3月

林静一氏の描く、おかっぱ頭の可憐な女性。小梅ちゃん(某メーカーのキャンディーのキャラクター)、漫画『赤色エレジー』で知られる林氏。竹久夢二の系譜を受け継ぐと評される繊細で叙情的なタッチが印象的。△

◆安西水丸

昭和63年4月~平成元年3月 イラストレーター、漫画家、エッセイスト、作家としても活躍中、多才な安西水丸氏。静物画タッチのユニークなイラストは、幅広い層に人気。▽

◆山本容子

平成2年4月~4年3月 銅版画家山本容子さんの作品は、柔らかく繊細な描線と独特の色使いで、洗練された雰囲気。グリム童話を題材に、美しい彩色を施した表紙は、特に若い女性から支持を得ました。▽

◆柴田是真

平成5年4月~6年3月

文化四年(1807)、江戸橘町(現在の東日本橋)に生まれ、江戸末期から明治にかけて活躍した柴田是真。蒔絵、版画、絵画、漆絵と創作範囲は広く、多くの作品を残しました。表紙には、晩年の作品で、花を題材にした版画のシリーズを採用。▽

◆一勇斎国芳

平成6年4月~現在

本誌の顔としてすっかりお馴染みとなった日本橋生え抜きの浮世絵師、国芳。浮世絵の概念を覆すようなポップな戯画、迫力満点の武者絵、美人絵、風景画……。「浮世絵って楽しい!」と、若い世代にも大人気。▽