月刊『日本橋』 2021年12月号 No.512
特集 日本橋で年忘れ
自粛を徹底した上半期、少し日常に近づいた下半期、今年も一年いろいろありました。
まだまだ気を緩めることはできませんが、たまにはお店でおいしいものを。
一年の締めくくりにふさわしい〝おいしい〟が、日本橋で、あなたをお待ちしています。
●ぜひ本誌をお手に取ってご覧ください!
おうちの日本橋かわらばんオープン!
【今月の表紙】
山本昇運(1870〜1965)
「今すがた 花やしき」大判 明治42年(1909) 大黒屋版
【12月号連載】人物語 第333回 近藤良治さん
桜色、小豆色、翡翠色、山吹色——聞きなれた色を始め、色、、新橋色、など、480色以上に及ぶ伝統色は、いにしえから伝わる日本人の心が生んだ美しい色の数々。「色の名前がどれも素晴らしいですよね。だからうちでも、染めた着物には伝統色の名前をつけます。お客さんが喜んでくれるので」と、伝統色の色見本帖を開きながら一つ一つの色を慈しむのは、東京無地染の伝統工芸士・近藤良治さん。……(続きは本誌で!)
【12月号連載】むろまち鳥や 鴨鍋
冬、到来。鮮度抜群の焼き鳥が人気のむろまち鳥やのメニューに、鴨鍋が並ぶ季節がやってきた。毎年11月15日から3ヶ月間の狩猟解禁期間だけしか獲れない天然の真鴨。直接契約している千葉県の猟師から一羽丸ごと仕入れて店で捌くから、千葉の良質なお米を啄ばみ育った大地の恵みを余すことなく味わえる。……(続きは本誌で!)
【12月号連載】シンボーの日々是好日 第262回
「あっという間ですネ」
と、コグレさんは言った。一週間が経つのが「あっ」という間だという意味である。
「あー、はい」
と私は返事したけれども、心の中では、もっと前に、コグレさんが、「あっ」と言った途端に、即座に返答していたのである。
私の返答は、
「だろ?」
というものだった。そうなんだよ、あって間なんだ。
私はそれを、かれこれ3年は前からそう言ってたんですよ。と思っていたのである。
コグレさんは私が毎週日曜日に、頭を刈ってもらう散髪屋さんである。いつからか、毎週日曜日に通うようになっていた。
(続きは本誌で!)